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EXHIBITION

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中西 圭子 展 2007.3.20-30  日曜休み Gallery  Saoh
笛吹 花 2007.3.20-30  日曜休み Gallery  Tomos

 


 

- Gallery Saoh -
中西 圭子 展
NAKANISHI Tamako
2007.3.20(火)-30(金) 日曜のみ休み
11:00-19:00 (最終日17:00

 

Plant(植物)Vessel(器)Planet(惑星)の三つをテーマとし、記号性、
概念的フォルムの振動を描出します。
                                                                           中西 圭子

 

中西圭子の淡彩鉛筆画は、一度でも見た人の心耳に忘れる
ことのできない独特の情調の響きを残す。が、その魅惑の
組成は、見かけほど一様でも単純でもない。根底に、黴(かび)
や醗酵になじんできた南東アジアの、湿潤で陰影に富んだ
風土を思わせるものがあることは確かだ。と同時に、乾いた
荒野に落ちる星々の破片から拾い集めてきたかのごとき、
硬質な観念の瞬きがあることも否定できない。親しさと異界性
の同居。別言すれば、「懐かしさ」と「神秘感」の入り混じった
不思議な感覚が、見る者を捉えるのである。とはいえ、画家
は懐かしげな風土を描写するわけでも、神秘的な観念を図示
するわけでもない。鉛筆による素描という技法はしばしば観念
や情景を説明的にイラストレイトする弊に陥りがちだけれど、
中西の絵はそれとは似て非なるものであって、むしろ、叙述も
説明もできない、世界の呼気のようなもの、宇宙の出入り口
のようなものの開示に向けて営まれているのである。秘教の
営みだろうか。否。絵画として平明・明晰な道をたどっている
にすぎない。しかし、この世で平明と見えるものがしばしば
そうであるように、中西の平明な絵画づくりはなんと精妙な
特異さに貫かれていることだろうか。

                               峯村敏明−「懐かしさと神秘と」 より

 

 


 

- Gallery Tomos -
笛吹 花 展
USUI Hana
2007.3.20(火)-30(金) 日曜のみ休み
11:00-19:00 (最終日17:00

 

手漉和紙に墨と油絵具を使って創り出す線のアサンブラージュ。
ベルリンに住み、作品発表を重ねる中に「力強いフォルムが抽象
表現主義と日本の伝統的な書道の影響から来る宇宙空間を創り
出す。」と高い評価を得る。一見して作品はミニマル・アートの印
象を受けるが、驚くほどの形の豊富さ、ニュアンス、豊かな表現の
スペクトルが感じられる。